吉旦日記

きったんの日記

春は変な人が増える

5月に入りすでに数日経つというのにまだまだ肌寒い気候が続いています。昨年の今頃はクールビズだとか言ってポロシャツで通勤していたのに、今年はまだ長袖のシャツがやめられないし、周りを見渡すと上着を着ている人の方が多数派です。ああ、早く暖かくなってくれないかなぁ。

ところで、春は変な人が増えるって昔からよく聞きませんか?ホントかどうかわかりません。というか、統計的にそんなデータがあるのは見たことがありませんが、僕はうっすら信じています。

僕の仕事は賃貸住宅の管理なんですけど、お客様からいろんな相談だとかクレームだとかの連絡をいただくことがあります。そのなかには本人の妄想としか思えない相談も結構あるんですよね。春頃はそうした「本人の妄想としか思えない相談」が増える気がするんです。

例えば、「隣の住人は○○国のスパイで本国の司令を受けて電波で私を攻撃してくる」とかですね。なぜ○○国がその方を攻撃したいのかサッパリ分かりません。なにか政治的に重要な情報でも持っているんでしょうか?

まぁ、こういうのはわかりやすいのですが、上の階の住人が深夜に大きな音を立てて眠れないというので仲裁に入ったら、上の階の住人が特段の騒音を出している様子はなくて、どうも本人の幻聴の類だったということがわかったというケースもあります。

そうそう、同じアパートの住人が勝手に部屋に侵入しているなんて相談も多いですね。こういうのは絶対にないとも言えないので警察とも連携して確認していくわけですが、実際に侵入されてるケースなどほとんどなく、たいていは被害妄想の類だったりします。

こういった方たちって自分は被害者だと思っているので、加害者(実際には何もしてないのだけど)の住人さんたちに嫌がらせをしたりして収拾がつかなくなるんですよね。

最終的に親族の方がケアに入ってくれたりすると解決に向かうこともあるのですが、親族が協力してくれないと住宅を管理しているだけの立場では無理矢理カウンセリングを受けさせることもできず、だからといって引越し先もないのに追い出すのも難しく、問題が長期化してしまうことになります。

そして、周囲の住人さん達に迷惑をかけず、たまに僕たち管理会社に電話してきたり営業所に来て妄想トークを繰り広げるだけの方は、こちらから積極的に介入する理由もなく、また、理由もなく介入するわけにも行かないのでそのままということになります。

そうしたお客様からの相談というか、妄想トークの対応はめんどくさがって適当にあしらってさっさと終わらせようってスタッフが多いのですが、僕はどうもそうした対応は苦手で長々と話を聞いてしまったりするんですよね。お客様の妄想を肯定するわけにもいかないのでやんわりと「うんうん、それは心配ですね!でもそんなことはいと思いますよ〜」とか答えるだけでお客様の妄想に基づいた要望は全部拒否するわけなんですけどね。

でも、そうしてじっくりと話をすると、お客様(の妄想)としてはまったく問題は解決してないはずなのに、なんだかちょっと元気になって帰っていかれたりするんです。それでこういう問題の本質は孤立と孤独なのかもしれないと思ったりするのです。

そんなこんなで、毎年春頃になるとこうしたお客様の相談をよく受けているような気がするのですが、そういえば、今年の4月はあまり変な相談受けなかったですね。なかなか暖かくならないからですかね?