吉旦日記

きったんの日記

大企業の転勤辞令リスクはかなり大きい

僕は30歳手前で中途採用で今の会社に入り、なかなか良い会社に入れたなぁと思っています。働きやすいし、待遇も飛び抜けて良くはないけど悪くもない。高卒ニート(短期バイトはしてたからフリーター?)が入れる会社と思えばベストな選択だったんじゃないかと思います。

当時就職活動はこの会社1本に絞っていました。安定していそうな企業で自分が持っている資格や経歴とのバランスを考えて一番良さそうなところ。そういう現実的でつまらない基準で選んだ会社です。

といっても候補はいくつかありました。その中でも特に重視した条件が転勤がないことでした。厳密に言うと今の会社は転勤はあるけど同じ都内で転居を伴う転勤はありません。嫁ちゃんと結婚しようと思っていた時期でそのために就職するのに転勤は有り得なかったのです。

僕自身にも転居を伴う転勤の経験はあります。その時は九州の片田舎の小さな会社でした。それが、関東に進出するからと、新規開拓のメンバーに選ばれて上京してきたのです。

その頃は僕にとって「自分の人生=仕事」だった頃でした。その仕事も僕の夢につながっていたし、大成するためにはいずれ上京しなくてはと思っていたので、転勤の話は好都合でした。

しかし、家族を持つ身での転勤なんて大変、というより不幸じゃないかと思うのです。そりゃ、人の幸不幸なんて僕にはわかりませんし、いろんな価値観があると思います。でも、僕自身はそう思うのです。

人生は仕事だけではありません。仕事以外の人生の要素の多くは今住んでいる土地に根付いていて、それは自分自身にとっても家族にとっても同じです。簡単に地方に引っ越しなんてできませんよね。ましてや海外転勤なんて話になると。。。

もちろん僕が過去に転勤を好都合と思ったように、転勤が苦にならないケースもあるでしょう。でもそうでないケースもある。

どこに住むかは人生に大きな影響を与えます。30年ローンで買ったばかりの家に住めないとか、家族と年に数えるほどしか会えないとか、やっぱり異常なことだと思います。子供をおいて単身赴任とか育休以前の問題ですよ。

転勤を失くせとは思いませんが、雇用側が辞令の紙切れ一枚で日本中どこでも、グローバル企業なら海外へも、強制的に引っ越しさせることができるなんて企業側があまりに強すぎる気がします。拒否したら解雇の理由にもなりますから強制力はかなり強いですしね。

本来であれば転居を伴う転勤には何らかの規制というか、労働者を保護する仕組みがあっても良いと思うのですが現状ではそうした仕組みはありません。であれば転勤の制度がある大企業への就職には大きなリスクがあるなぁと思うのです。